まず海外の著名なオーボエ奏者は、オーボエ界の巨匠と言われているのがローター・コッホ、インゴ・ゴリツキ、ハインツ・ホリガー、モーリス・ブルグです。それぞれの奏者の特徴は、まずローター・コッホはカラヤン時代のベルリンフィルの首席オーボエ奏者で、ベルリンフィルの黄金時代を築きました。インゴ・ゴリツキはフランクフルト交響楽団で首席オーボエ奏者をつとめ、国内外でも多くの著名なプレイヤーの弟子を排出しています。ハインツホリガーは言わずもしれたスイスのオーボエ奏者であり、バロック時代から現代曲までレパートリーも幅広く、さらに自身でオーボエソナタの作曲も手がけています。モーリス・ブルグはヨーロッパの数多くのコンクールで1位に輝き、チェコフィルハーモニー管弦楽団で首席奏者として活躍し、さらにソリストとしての評価もとても高い奏者です。国内の著名なオーボエ奏者はすでに引退していますが、オーケストラだけでなくソリストとしても幅広く活動し、2006年にオーボエ奏者としての演奏活動を終了した宮本文昭氏はクラシックを深くしらない層からもファンが多く、美しい風貌から「オーボエの貴公子」と呼ばれ、宮本氏の曲がたばこのCM曲に採用されたことがあります。
ヨーロッパで現在活躍しているオーボエ奏者は、ベルリンフィルハーモニー交響楽団首席オーボエ奏者のアルブレヒト・マイヤーや、ヨーロッパ室内管弦楽団首席オーボエ奏者のフランソワ・ルルー、バイエルン放送交響楽団首席オーボエ奏者のシュテファン・シーリ、かつてのベルリンフィルハーモニー交響楽団首席オーボエ奏者であったハンスイェルク・シェレンベルガーなどがいます。
NHK交響楽団の茂木大輔氏はオーボエ奏者としてだけでなく指揮者としても勢力的に活動をしています。同楽団では青山聖樹氏は国内外で活躍し東京芸術大学や武蔵野音楽大学でも教鞭を取り後進の指導にもあたっています。東京都交響楽団首席オーボエ奏者の広田智之氏も、国立音楽大学在学中に日本フィルハーモニー交響楽団へ入団したのち、紀尾井シンフォニエッタ東京やオイロスアンサンブルのオーボエ奏者として活躍しながら、上野学園大学教授としても活躍しています。広田氏はヤマハと提携して楽器の開発も行っています。
女流のオーボエ奏者ですと、NHK交響楽団の池田昭子氏はオーボエのほかイングリッシュホルンの名手でもあり、2番奏者としては異例なほど非常に人気の高い奏者です。
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