トランペットの手入れ
良い音色を出すためにはトランペットの手入れが必要です。偉大なスポーツ選手も「毎日の手入れは欠かせない」と、口を揃えていいます。こまめにやらなければならない手入れと月に1回程度で良い手入れがあり、日々トランペットの掃除をしていると今以上に愛着が湧いてくるものです。
水分を拭き取る手入れ
トランペット演奏後は必ず、抜差管とウォーターキイから水分を抜いてあげましょう。水分が残っていると腐食してしまいますので、こまめに綺麗にしておきましょう。
抜差管の外し方
ピストンを押した状態でゆっくりと抜差管トランペット本体から抜きます。音が鳴らないように丁寧に引き抜くのがポイントです。
ピストンバルブオイルを注油する手入れ
ピストンはトランペットを演奏中に何度も使います。上下に動くピストンは動きをスムーズにするためにピストンバルブオイルと呼ばれる油が塗られています。このピストンバルブオイルを演奏後に注油しておきましょう。バルブケーシングのネジを外し、ピストンを回さないように気をつけながらゆっくりと引き上げ、ピストンバルブオイルを2、3滴垂らします。ピストンを回さないように気をつけながら元の位置に戻しネジを止めます。最後にピストンを2、3回押してピストンバルブオイルをよく馴染ませて下さい。
トランペット表面と細かい部分の手入れ
トランペットの表面部分は、トランペット演奏後にポリシングクロスで表面の汚れを拭き取ります。
一方細かい部分はポリシングガーゼを丸めたもので汚れを拭き取ります。
銀メッキトランペットの手入れ
銀は空気中や汗に含まれる酸素や硫黄分に反応し、黒墨が付きます。
銀メッキトランペットに付着した黒墨は、シルバーポリッシュをクロスに染み込ませ、軽く磨くことで落とすことができます。また、適量のシルバーポリッシュをクロスに染み込ませた状態のシルバークロスというものが市販されているので、シルバークロスを使っても良いでしょう。
抜差管の手入れ
抜差管を音が鳴らないよう丁寧に外します。ポリシングガーゼをクリーニングロッドに巻きつけます。金属部が露出しないように気をつけましょう。抜差中管と外管の汚れを拭き取ります。
第1と第3トリガー付き抜差管にチューニングスライドオイルを注油し、3回程度滑らせます。主管抜差管と第2抜差管とトリガーなしの抜差管は、スライドグリスを塗り、2、3回スライドさせます。
チューニングスライドオイルとスライドグリス違い
初心者の方は、トランペットの演奏中によく滑るようにしたいところはチューニングスライドオイルを使い、滑って欲しくないところにはスライドグリスを使うと覚えておきましょう!チューニングスライドオイルとスライドグリスは、全く性質の異なるものなので、塗り間違えには十分注意して下さい。
マウスピースの手入れ
ブラスソープとお湯を1:15くらいの割合で混ぜ、ブラスソープ水溶液を作ります。お湯はぬる目のお風呂くらいの温度が良いでしょう。ブラスソープ水溶液をマウスピースブラシに馴染ませてマウスピースのスロート部分に差し込みながら磨き洗い、お水で洗い流します。最後に水分を拭き取ったら、直射日光の当たらない風通しの良い場所で乾かしましょう。
ウォーターキイホールの手入れ
ウォーターキイホールは、トーンホールクリーナーを使って綺麗に掃除します。
バルブケーシングの手入れ
月に1回程度バルブケーシングの内側を手入れします。バルブケーシングの内側は、ポリシングガーゼをクリーニングロッドに巻きつけたものを使います。金属部が露出しないように気をつけましょう。ピストンの汚れはポリシングガーゼで拭き取ります。バルブケーシングにピストンを戻すときはバルブオイルを3滴注油し、ピストンを数回押してよく馴染ませます。
トランペット管体内の手入れ
月に1回程度、トランペット管体内を掃除します。ブラスソープとお湯を1:15くらいの割合で混ぜ、ブラスソープ水溶液を作ります。お湯はぬる目のお風呂くらいの温度が良いでしょう。フレキシブルクリーナーのブラシにブラスソープ水溶液を付けトランペット管体内を綺麗にします。