オーボエの名曲

のだめカンタービレオーボエは歴史の長い楽器ではあるものの、フルートやヴァイオリンなどのポピュラーな楽器と比べるとソロ作品はまだまだ少なくなっています。
オーボエの名曲というと多くの人が思い浮かぶ曲は、「のだめカンタービレ」で一躍有名となった「モーツァルト作曲 オーボエ協奏曲K.314」ではないでしょうか。この曲は1777年にザルツブルグで作曲されたと言われており、イタリア出身のあるオーボエ奏者の依頼によって生まれたとされています。この曲を移調して音が増えたものがフルート協奏曲第2番として出版されていますが、どちらが先であったかはいまだに議論されている状態で分かっていません。軽快でさわやかな第1楽章、甘美な第2楽章、そしてコミカルで躍動的な第3楽章という構成になっており、オーケストラの入団試験曲やコンクールの本選などでは必ず課題となるのには、演奏が非常に難しいからとされています。モーツァルトらしさを機能性のよくないオーボエで表現することにはとても高い技術が必要なのです。
それに次ぐ有名曲は、「マルチェロ作曲 オーボエ協奏曲 ニ短調」の第2楽章です。なぜこの曲の第2楽章が有名かというと、イタリア映画の「ベニスの愛」のテーマ曲として使用されたからであり、同じ理由で「アルビノーニ作曲 オーボエ協奏曲 二短調」も有名になりました。
近代作品は、「リヒャルトシュトラウス作曲 オーボエ協奏曲」も有名で、80歳を越えた頃の往年のシュトラウスの澄み切った音楽が波のうねりのようにメロディが重なっている美しい作品です。
協奏曲以外となると「サン=サーンス作曲 オーボエソナタ」が有名です。第1楽章の印象的なしっとりとしたメロディと、第2楽章の牧歌風な旋律、そして第3楽章はサルタレッロ風となっており、聴いていてエキサイティングな作品です。
クリスマスプレゼント名作曲家による作品はほかにもあり、「シューマン作曲 3つのロマンス」も非常に名曲です。オーボエの作品はバロック時代と近現代に偏りがちで、この曲は数少ない貴重なオーボエのためのロマン派作品の一つです。3つのロマンスは妻のクララシューマンへクリスマスプレゼントとして贈られたものであると言われています。とても美しいメロディなので、ヴァイオリンやクラリネット、フルートなどでも演奏されています。
協奏曲やソナタのほかは、「モーツァルト作曲 オーボエ四重奏曲」もポピュラーです。これはヴァイオリン、ヴィオラ、チェロと共に奏でる室内楽作品です。

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