ソロパートに向いているオーボエ

大島ミチル作曲のオーボエソロオーボエのソロと言うと、まず有名であるのが大島ミチル作曲の「風笛」です。かつてNHKの朝の連続テレビ小説で宮本文昭氏が担当したテーマ曲で、豊かで心に直接訴えるような美しいメロディが現在でも根強く人気です。次に、映画「ミッション」でガブリエルが演奏するシーンで使われたモリコーネ作曲の「ガブリエルのオーボエ」は、オーボエの音色によって平和を呼ぶというストーリーにふさわしい天から降るようなメロディが印象的です。
吹奏楽においてオーボエソロの目立つ曲というと、アルフレッド・リード作曲の「アルメニアンダンスパート1」や、「エルカミーノ・レアル」が代表的です。また、上記の「風笛」も吹奏楽のためにアレンジされており、たびたび演奏されています。その他、リムスキーコルサコフがオーボエと吹奏楽のために書いた「バリエーション」という曲もありますが、吹奏楽とオーボエによる協奏曲の演奏はパワーの違いによってなかなか難しく、今日ではほとんどその生演奏を聴く機会はありません。
オーケストラにおいてオーボエのソロが目立つ曲は数えきれないほどあり、むしろ目立たない曲を見つける方が難しいほどオーボエは活躍します。代表的なのがブラームス作曲の交響曲第1番、サン=サーンス作曲の歌劇「サムソンとデリラ」の「バッカナール」や、ボロディン作曲の歌劇「イーゴリ公」の「ダッタン人の踊り」は有名中の有名であり、オーボエというと思い浮かぶフレーズの代表的なものです。また、めずらしいオーボエソロもあり、オーボエのバンダ(舞台裏で演奏するもの)でソロ演奏をするのがベルリオーズ作曲の「幻想交響曲」の第3楽章です。舞台上にイングリッシュホルンがおり、裏でオーボエが演奏する掛け合いとなっています。
トマゾ・ジョヴァンニ・アルビノーニ作曲のオーボエソロオーボエ協奏曲での名曲はモーツァルト作曲のオーボエ協奏曲、アルビノーニ作曲の協奏曲は10曲以上あり、マルチェロ、ビバルディ、テレマンなど、バロック時代から古典派までの時代でかなりの数あるとされています。近代ではリヒャルトシュトラウスやマルティヌー、ツィンマーマンなどが頻繁に演奏されています。オーケストラとの協奏曲の場合はバックとなるオーケストラが小編成になることが多く、そして弦楽器の場合音量の調節が管楽器とくらべて自在がきくため、吹奏楽よりも頻繁に演奏されています。吹奏楽の場合はオーボエよりも音量が出る上に音量がおさえにくい楽器が半数程度を占めているのです。

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