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声楽ってどんな楽器?

声楽とは言葉的には器楽の反対語です。楽器、または道具を使わず声で旋律とリズムを奏でる事を総じて声楽と称します。
一般に声楽と言えば西洋音楽の用語なのでオペラ、歌曲、カンタータ、合唱などをさしますが、最近では幅広く、オールジャンルにおいて歌う事を中心とした作品を声楽曲の中にジャンル分けしたりもします。
代表的なジャンルとしてはオペラ・歌曲・カンタータ・合唱・ミュージカル・ポップス・ジャズ・シャンソンなどがあります。どのジャンルを中心にやっていくかによって発声も変わっていきます。
発声法は主に腹式呼吸に発声が中心になります。そこから胸に声を当てるか当てないか、また声帯をしぼるかしぼらないかなど、ジャンルによって細かいテクニックの違いが現れてきます。しかし、発声の根幹の部分は共通するところが多いです。
また、ボストレーニングと声楽の違いが分からないという方も多いと思いますが、一般的にボイストレーニングは声を鍛えるレッスンですので、発声が中心になり、曲を使った練習はやらないか、やってもそこに割く時間は少ないです。
声楽のレッスンは、発声はもちろんですが曲を使って表現力の鍛錬や発音と発声に関するテクニックの鍛錬、また人前で歌う事を前提とする人には舞台上での注意点などもレッスンしていきます。一番の違いはやはり、課題とする曲に関する知識を深め、その曲にふさわしい発声と表現方法をレッスンしていくという点です。歌を歌うという事は、ただ単に正しい発声法で正しいリズム、正しい音程を守って歌えばいいというものでもありません。曲によっては表現方法について細かい指示のあるものから演奏者の感性にまかせたものまで様々ありますが、それらすべての作曲者の意図や作品の背景などを汲み取り演奏する事が声楽には求められます。通常、声楽のレッスンでは上記の事を総合してレッスンしていきます。
声楽とは古くは言語が発達する以前に人間同士がコミュニケーションを取るための手段としてリズムに遠吠えのような叫び声のような発声をのせて演奏した事が起源だと言われています。人類最古の音楽であるといっても過言ではないのです。その時代から様々な権力者や繁栄文化の影響をうけながら、声楽は多ジャンル的に発展してきました。言語がない時代から淡々と発展して来た声楽は、人とコミュニケーションを取りたい、自分を解放したい、表現したいと思っている人には一番向いているジャンルなのかもしれません。

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