サックスの語源と構造

サックスの構造を発明したアドルフサックス氏

サックスという楽器の語源を知っていますか?サックスは他の多くの楽器と違って,楽器の構造を発明した人がわかっている楽器です。誰が発明したのかというと、その名もサックスさん。アドルフ・サックスという人が発明した楽器なのです。サックスは略称で、本当はサクソフォンというのですが、つまりはサックスさんが発明したフォン(共鳴器)という事ですね。

サックスは木管と金管のハイブリッド!?

このサックスさんはそもそも楽器製作家なのですが、木管楽器と金管楽器、両方の良さを併せ持った楽器を作れないかと試行錯誤してこのサックスを産み出しました。木管楽器と金管楽器の良いとこ取り。これがサックスがいまも木管楽器に分類される理由の一つでもあります。サックスが出来た当初からサックスは金属で作られていましたが、木管楽器の構造にも通じているため、フルートと同じように木管楽器に分類されます。

4つに分かれるサックスの構造

サックスは構造的に4つの部分に分かれます。吹込管(マウスパイプ)と二番管(ボディ)、一番管(ボウ)、朝顔管(ベル)の4つです。サックスをぱっと見ただけでもすぐに複雑そうながっきだなあ。と思われる方も多いでしょうが、楽器のパーツは約600にも上ります。指の穴(トーンホール)だけでも25個もあります。もちろん、人間のゆびは10本しかありませんから、同時に多くの穴をおさえる事が出来るようにキイやレバーがついていて、丸い蓋のようなタンポ(パッドともいいます)がトーンホールを抑えることで指の数以上のトーンホールをおさえる事が出来るようになっています。

3点で支えるサックスの持ち方

サックスを吹いている人を見ると多くの人がストラップを首から下げて楽器を支えていますよね?サックスは思うよりも大きな楽器です。手はトーンホールを塞ぐ為に使いますのでぐっと楽器を支え込む事は出来ません。基本的には右手の親指と口(上の歯)、ストラップの3点で支えます。ですから、他の楽器に比べると自分の吹きやすい姿勢で吹く事が出来るという利点があります。よく舞台上でサックス奏者が派手なパフォーマンスをする事がありますが、こういった理由からも大きな動きをしても演奏が出来るわけですね。

塗装によって音のキャラクターが異なるサックスの魅力

サックスもトランペットなどと同じで金色のものや銀色のものがあったりしますが、金属の部分は真鍮で出来ています。多くの楽器で真鍮がベースに使われていますが、耐蝕に強く、加工がしやすいのが理由です。金色や銀色に見えるものはメッキで上塗りしているものです。
この上塗り、つまり塗装ですが単に見た目が変わるというだけではなく音色にも変化が出てきます。
金メッキやアンラッカー(メッキなし)、ゴールドラッカーなどがありますが、金メッキはゴールドラッカーに比べると比重が重くなるので音の反応が良くなります。吹くときの抵抗感が増すため演奏にパワーが必要になりますが、その分、ソロパートを吹けるだけの輪郭がはっきりとした音を出す事が出来ます。また、アンラッカーの場合は音は遠くに飛びませんが、自分の方に多くの音が返ってくるため演奏者自身が音に包まれているかのような感覚になります。

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