オーボエの運指

日本のオーボエ運指はドイツ式オーボエの運指は複雑にできています。日本で一般的に使用されている運指は「ドイツ式」ですが、楽器そのものは「コンセルヴァトワール式」なので、本来もっと出しやすいところを無理に出してしまっている、ということから、現在では「コンセルヴァトワール式」での運指が普及しつつあります。
オーボエの運指は低音から中音まではリコーダーのように1つずつの変化が基本ですが、ヘ音だけは押さえる場所が多くなっています。そのため、ヘ音については3つの指使いがあります。通常の場合は使わない左手の小指のキィを押す運指を「レフトF」、右手の中指を離す運指を「フォークF」と呼び、たとえば曲中でニ音のあとにヘ音をすぐ出さなければならないとき、そのどちら かを使用します。通常の運指の場合、右手薬指が塞がってしまうので、いったん話してしまうとホ音が鳴ってしまうためです。慣れないうちはこの3つの運指の使い分けが難しく、楽譜に鉛筆でLやFなどと書き込む必要があります。
オーボエとリコーダーの運指の共通点オーボエの運指独特のものはほかにもあり、ハーフホールを開けるという動きも出てきます。これはリコーダーでいうサミングのようなことで、キィを離すのではなく、キィについている穴を見せるように開け、キィは押さえるというものです。このハーフホールを開けることで出る中音域はたったの3つで、それより上の音域からは「第1オクターブキー」を押し、さらに上の音域は「第2オクターブキー」、さらに高音域は「第3オクターブキー」という風に上がっていきます 。オクターブキーがあるのはクラリネットやサックスと同じですが、サックスの場合はそのままオクターブ上の音が出て、クラリネットの場合5度上の音が出て、オーボエはその音域によって使うオクターブキーが変わってくるといった違いがあるのです。
また、初心者用のオーボエには第3オクターブキーが備わっていないことがあります。吹奏楽やオーケストラでも第3オクターブキーを使う音域はたびたび登場するので現代では必須ですが、これを第1オクターブキーで補うことも可能です。ただし、第3オクターブキーのような配置や開きではなく、あくまで臨時的に使うため、本来よりも音の出はよくありません。
初心者用のオーボエの場合は、いくつかのトリルキィも省略されていることがあります。ハ音はらニ音の間でトリルをしようとする場合、ほぼ開放するハ音に対して、ほぼすべて抑えるニ音という組み合わせのため、非常に難しいため、トリルキィがあると便利なのです。

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