ベルカント唱法

代表的な発声のベルカント唱法

代表的な発声法の一つに「ベルカント唱法」があります。
ベルカントとはイタリア語で「Bel」(良い、美しい)「Canto」(歌)つまり美しい歌、美しい歌唱という意味です。
ベルカント唱法を語る文献やサイトは多くありますが、どれも一貫性にかけます。それもそのはず、「ベルカント」という言葉の定義ははっきりと決まっておらず、時代によっても「ベルカント」という言葉がさすものは変わって来ているのです。「ベルカント」という言葉が声楽の特定の様式を表す用語として用いられはじめたのもいつが最初なのかははっきりとは分かっていません。ロッシーニ(Gioachino Antonio Rossini, 1792年2月29日 – 1868年11月13日)が「残念ながら我々のベルカントは失われてしまった」と発言したとの逸話が残っており、19世紀半ばに大きな発声に置ける変化(コロラトゥーラなどの技巧によるものよりもドラマティックで力強い発声が好まれるようになってきた)を嘆いたものと捉えられています。このことからも、19世紀半ば以前に自然で美しく、高音部から低音部にわたって均一な声で高度に華麗な装飾技巧を含む旋律を難なく歌うことが出来ることが、過去におけるベルカントの定義であったと考えられます。
翻って現代では一般に美しい声色、声量、技術、表現力をすべて兼ね備えた理想的なイタリア式声楽発声法として捉えられています。ロッシーニの時代の「ベルカント」とは少し意味合いが違って来て、乱暴な言い方をすれば、「イタリアオペラにおける理想的な発声方法」という感じにしか捉えられていない部分もあります。
学説的には19世紀後半にかけて、ヴァーグナーやヴェルディが声による技巧性よりもより内面的なドラマを表現しうる歌声をオペラに求めていった事で、ロッシーニ時代に全盛期を迎えたベルカント歌唱は衰退を迎えたという事になっています。しかし、現代にかけてベルカントが完全に衰退しきってしまったかというと、そうではありません。現代の歌手達の高い歌唱技術の中にベルカントの面影が一切ないかといわれれば否ですし、そもそも先に述べたように「ベルカント」という言葉の定義が曖昧な現状においては、それが失われたのか、あるいは存続しているのかを語る事はナンセンスです。
ちなみに19世紀前半のオペラ、特にガエターノ・ドニゼッティ(Gaetano Donizetti, 1797年11月29日 – 1848年4月8日)やヴィンチェンツォ・ベッリーニ(Vincenzo Bellini, 1801年11月3日 – 1835年9月23日)らのオペラの事を「ベルカント・オペラ」と呼ぶ事がある。

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